2010年8月15日日曜日

帰ってきたよ、トキオ

軽井沢での一週間。

ネット環境がなく、
本も読まず、
ラジオも聴かず、
新しい音楽も聴かず、
雑誌も読まず、
映画も観ず、
日常で依存している「新しい情報」を遮断した生活で分かったこと。

インプットが遮断されることで、
アウトプットに専念できる。

だから、小説を書くにはとっても良い環境でした。

自分の中で熟成されたものの上澄みを、丁寧にすくっていけた、というか。


去年までは、
堀辰雄、室生犀星、立原道造とかの「軽井沢ゆかりの小説」を、
無理やり読んだりしたのですが、

やっぱり、軽井沢小説は軽井沢で読むもんじゃない。

タイに旅行に行って、わざわざ三島の「暁の寺」読まないのと一緒で、


やっぱり、そういう舞台小説って「行けないから、読む」ものなんだろう。

都会で生活して、

心がすさんで、

ストレスたまって、

現実逃避が必要になった時に読むものかな、と。

田舎ぐらしを夢想するOLみたいだけど。



以下、雑記。


【軽井沢現代美術館】



奈良美智、草間彌生の作品が充実していた。

軽井沢で彼らの作品に出会えるとは思ってもみなかった。

イサムノグチの油絵なんていう、かなり珍しい作品もあって、
現代美術が好きならば、絶対に満足できるでしょう。

そしてまた資料コーナーが、マジ充実している。

センスのいい美術好きの人の家の本棚のよう。

マティスの「JAZZ」って、実際、手に取って見たのは初めてだ。



ちなみに千円の入場料で、最後に信州りんごジュースが飲める。





【上田市(サマーウォーズ)】


上田市はサマーウォーズの舞台。

去年、サマーウォーズのロードショーもここにある映画館で観ました。

一年経っても、街中のいたるところに、サマーウォーズ。

サマーウォーズ目当ての観光客も、かなり多かった。

細田守監督のサイン色紙が別所温泉にあった。





【室生犀星の文学碑】 
旧軽井沢の川沿い。

ここに遺骨が分骨されています。

別荘も近くにあります。

旧軽井沢の写真館では、氏のブロマイド(?)も買えます。

ちなみに、何年か前に「愛の詩集」の復刻版を買ったのですが、
今は実家においてあります。

ちなみに、萩原朔太郎の
「月に吠える」「虚妄の正義」「猫街」
は今でも本棚にかざってあります。




【ヤッホーブルーイング】 

よなよなエールでおなじみのビール会社兼工場。

ケニーロとフィッシュのお土産に、2010年限定ビールを購入。(メンバー思い)




【ドメイヌ・ドゥ・ミクニ】








ミクニ料理が超絶なのは言うまでもないので割愛するとして、
(ex 海老蔵の披露宴)

コルビジェの弟子、坂倉準三の歴史的建造物
(世田谷から軽井沢に移築)

の中で食事ができるという体験自体が、

建築ファンとしては最高にうれしい。



佇まいは和風だけど、実際は超モダン。
しっかりとコルビジェ・イズムが貫かれている。

大きな回転窓
天井の高いリビング(暖炉つき)
中二階へのアプローチ
外と内の境目を絶妙にぼかす縁側

すべてが計算しつくされた空間。

こういうのを本当の「和モダン」って言うんだよ!

居酒屋、ホテル、テレビ局、OLは、気安く「和モダン」を使うなかれ!

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